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dotei.tgz

童貞・非モテ大学生時代のリビドー日記書庫

"日常素描"のリアリティー ―高校球児ザワさんを彩るドブス達

なーんてことない日常素描がなぜこんなにも面白いのか。


東京に出てきてもうすぐ4年目になる。
最初の2年は京王線沿線に住んでいたのだが、今年の3月に引越して以来は中央線に乗るようになった。
僕はあのオレンジ色の電車に乗ると、つい確認してしまう。
あの高校球児が座って寝てやしないか、次の駅で乗り込んできやしないかと。


それは中央線が身近にある僕だけじゃなくて、
沖縄の人でも、多摩に日践学院という高校があって、そこに都沢理沙という女子野球部員がいる。
そう思ったことがあるんじゃないだろうか。


それほどまでに三島衛里子先生の描く『高校球児ザワさん』の世界はリアルだ。
そのリアリズムを演出しているのが、実在の土地を写実的に描いた背景。
そしてザワさんの周りの脇役たち、特にドブス達である。


大抵の場合、漫画のキャラクター、特に脇役というものはそれなりに可愛い。
例:「よつばと!」に出てくる働くお姉さん達はかわいい、超かわいい。 - たまごまごごはん
働くお姉さんも超かわいいけど、正直あずまきよひこの女の子はどれもこれも皆可愛い。



これは、もちろん狙って描いている人も多いだろうけど、可愛い女の子よりもブサイクな女の子の方が描くのが大変だからだ。
それと、(僕だけかも知れないが)人は漫画を読むとき、積極的に萌えていこうと思う心があるということも原因の一つだと思う。


(街で歩いていてもそうだけれど、基本的についつい目が行っちゃうのはよっぽどの美人か、よっぽどのドブス。
あとは背中に全長1mの巨大な蝶が寄生してあのストロー状の口が頭に突き刺さってチューチュー脳みそが吸われてる人ぐらいのもので
モブキャラはのっぺらぼうみたいなもんだ。)

しかし三島衛里子の描く世界は違う。
容赦なくドブスを描く。


例えば彼女たち。
ザワさんの中学時代が描かれた今月の月刊スピリッツ。(表紙&巻頭カラー、おまけにクリアファイル付きなので買うべし)

ザワさんが通っていたのは地元の名門、光聖女学院。
女学院と聞いてみなさん何を思い浮かべますか?
5秒ほど目を閉じて、思い浮かべてから見てみましょう。
さて、行きますよ。



・・・これですよ。

ストパニマリみて青い花、美しい百合のお花畑なんてものはそこにはありません。
あるのは厳しい現実だけです。
さらに恐ろしいのが、彼女たちがオチ担当じゃないという事実です。


お次はザワさんが現在通っている日践学院高校のクラスメイト。
男女共学ですが、カワイコちゃんはほとんど描かれません。

この中途半端なブスさかげんが非常にリアルです。
三島先生の力量と、その悪意にため息が出てしまいますね。


そして最後は正真正銘のオチ担当。
ギャグとして成立するレベルのドブス達です。

左の田渕さん数回登場し順々レギュラーのポジションを手にするオチ担当のドブスさんです。
彼女は非常に可愛らしい一面を持っているので、今後の活躍が非常に楽しみです。


さて、この他にも高校球児ザワさんには様々なドブスさん達が登場します。
彼女たちは畑のじゃがいもとなって一輪の薔薇であるザワさんの魅力を高めてくれています。


しかし、三島先生のすごいところはドブスだけではありません。
ザワさんがとびきりの美人では無いということを表すために彼女を登場させるのです。

花村の彼女。
おそらく、顔面偏差値だけでみるとザワさん史上一番可愛いのは彼女でしょう。
男に媚びた、非常に今風の女子高生。リアルに彼氏持ち。
おそらく、同級生からの人気は彼女の方が高いはず。
ザワさんは見た目を気にしないし、男子に媚びるようなこともしないので
いわゆるリア充タイプの男子には人気がないはず。
おそらくザワさんを好きなのは、彼女の魅力がわかるのは俺だけだ、なんて思い込んでる童貞力豊富なみなさん。
この、自分だけ、という部分が重要で、敢えてザワさんより可愛い女の子を出すことによって
リアリティーを増し、さらには僕らの愛を深めるという三島先生のテクニック。


三島先生の腹の底には、どす黒い虫が潜んでいるんじゃないかな。